ペットの法律相談所 ペットを取り巻く法律問題

トリミングサロンで変なカットにされた!

愛犬チワワはもうすぐ2才。先日、いつも行っていたトリミングサロンの担当者が変わりました。前の人に慣れていたのでとても残念でしたが、「新しい人も大丈夫」と説明され、とりあえずお願いすることに。そうしたら、すごく変なカットのされ方に!前の担当者のカットで見慣れていたからか、ひどく不格好に見えました。これはいくらなんでもないのでは?と思うのですが、今までお願いしていた手前、やり直しをお願いできませんでした。このような場合、支払いの返金を求めたりできるのでしょうか。とても残念です。

 ペットサロン等にトリミングを依頼する契約は、特別な合意がない限り、法的には請負契約(民法632条)と評価されます。
 請負契約に基づいて、仕事に対する代金を支払った場合、返金を求めるためには、請負契約自体を解除しなければなりません。今回の場合、出来映えはさておき、トリミング自体はなされているので、返金を求めるためには、ペットサロンとの契約を解除することが必要であり、仕事の完成後に請負契約を解除出来るのは、「仕事の目的物に瑕疵(かし)があり、そのために契約をした目的を達することができないとき」と定められています(民法635条)。ここで「瑕疵」とは、完成された仕事が契約で定められた内容どおりではなく、当事者が予め定めた性質を欠く不完全なものであることをいいます。したがって、「すごく変なカット」といっても、単に飼い主が可愛くないと感じただけでは瑕疵があったとはいえず、具体的に、飼い主が毛の長さやトリミングの方法、最終的な完成形を指定していたのに、それと違ったトリミングがなされた場合に限り、例外的に瑕疵があったといえる場合があると思います。
 しかしながら、仮に「瑕疵」があっても、契約した目的を達成することができないときでなければ、解除はできませんので、今回の場合のように、一応トリミングが行われ、やり直しもお願いせずに引き取った場合は、解除は難しいといえます。
 大切なことは、どのようなトリミングを依頼するのかについて、ペットサロンに出来るだけ具体的に指定することと、おかしな点があれば引き取り時点できっちりと指摘することだと思います。

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